OKADA TAKESHI WORKS



PAINTED CITY

PAINTED CITY (112x145cm mixed media) 1987 photo Jufuku-Shigeru

単純な図形、記号は元より存在し既にリアルである。そしてそれらを時代、社会の要請、あるいは予感に基づき並べ替え、組み立てることにより、混沌へと向か得る唯一の者をアートと呼ぼう。(アートナウ88 コメント)






PAINTed cube

PAINTED CUBE (200x500x100cm mixed media) 1988 photo Akioka-Miho

人間が三次元空間を意識したのはいつの頃だったろうか。そしてそれ以前、人間は世界をどんなふうに意識していたのだろうか。確かに言えることは人間が世界をどんなふうに意識しようと世界はあるがままにあったはずである。そしてもうひとつ言えることは、あるがままにある世界を我々の大脳は意識という方法で、一元的に、しかも社会的ネットワークを駆使して再構築するということだ。






PAINTING OF MEDIUMMAN

PAINTING MEDIUMMAN-1 (135x160cm mixed media) 1989 photo Togo-Sachio

奥行きのある空間とは、奥行きを表現した平面概念図、すなわち絵画によって初めて存在する。平面概念図を認知した大脳は、平面概念図を鋳型に現実世界を切り取ってゆく。あるいは、網膜上では潜在的でしかなかった視覚の側面を顕在化させる。切り取られた現実世界はまたしても表現という形で広く流布され、やがて強固な権威を形成する。






PAINTING OF MEDIUMMAN

PAINTING MEDIUMMAN-2 (181.2x227cm mixed media) 1990 photo Jufuku-Shigeru

表現とは相反する性格を同時に持つ。一つは既にリアルである形象をより広く流布し、より強固で安定した意味世界を築くこと。もう一つはそうやって築かれた意味世界を破壊し革新することだ。この破壊と革新は表現における不可思議で魅惑に満ちた秘密の儀式により日常的に行われている。






PP

PP-1 (130x184cm mixed media) 2000 photo Jufuku-Shigeru

かつてソシュールは、意味の生成メカニズムの論理的構築の挫折から不遇な死を遂げたとされる。しかし彼がマンガの存在を知っていたなら、もっと楽天的に生きられたにちがいない。進化したマンガはかつて無いほどドラスティックに意味を生成し、増幅させ、消費し、現実世界のヴァーチァル性を無自覚に暴いてゆく。このアナクロニズムはアートと呼ぶにふさわしい。






PP

PP-2 (130x184cm mixed media) 2000 photo Jufuku-Shigeru

映画「マトリックス」で提示された世界は、我々にリアルな現実とはどこに由来するのかを問いかける。脳の内部で作り上げられた世界と現実の世界の一致は、我々個人をはるかに超えた、しかも巧妙に隠蔽された大きなシステムによって強制される。そしてそのことに気付いた者はその世界で一生を終える幸福と引き換えに、破壊の旅に出なければならない。





予感と兆候

予感と兆候 2004 Artspace Niji





              

ライブ俳画の試み 2016 兵庫県篠山市





疾走

疾走 2017 非在の庭 最終章 Artspace Niji








岡田 武

個展

1986 「PAINTED CITY 1」アートスペース虹(京都)
1987 「PAINTED CITY 3」信濃橋画廊(大阪)
    「今、キュビズムの問題点」ガレリアノイ(大阪) /「PAINTED CITY 2」アートスペース虹(京都)
1988 「記号と空間認識」滋賀会館文化ホール(大津)
1989 「MEDIUMU MAN 1」アートスペース虹(京都)

1990 「MEDIUM MAN 2ー記号としての遠近法」ギャラリーすずき(京都)
1991  「MEDIUM MAN 3」信濃橋画廊(大阪)
1992  「描かれた鉄骨と鉄パイプと鉄板による美術作品」アートスペース虹(京都)
1993  「描かれた静物」ストリートギャラリー(神戸)/「描かれた静物」アートスペース虹(京都)
1995  「燃えるか燃えないか」アートスペース虹(京都)

2000 「P.P(ポリプロピレン」エバンジェル(京都)
2004 「予感と兆候」アートスペース虹(京都)




グループ展

1984 第15回国際美術展 佳作賞 東京都美術館(東京)他 /第6回現代絵画展 宇部興産賞(宇部)
1985 第7回ジャパンエンバ美術展 優秀賞 エンバ中国美術館(芦屋)
1986 `86美術選抜展 京都市美術館(京都)/`86日本海美術展 優秀賞 富山県立近代美術館(富山)
1988 アートナウ`88 兵庫県立近代美術館(神戸)

1990 第18回現代日本美術展 東京都美術館賞 東京都美術館(東京)他
1991 びわこ現代絵画展 グランプリ 滋賀県立近代美術館(大津)/次代を担う作家展 優秀賞 京都府立文化芸術会館(京都)
1992 ABC&PI展 優秀賞 ABCギャラリー(大阪)
1993 吉原治良賞美術展 優秀賞 大阪府立現代美術センター(大阪)/第22回現代日本美術展 埼玉県立美術館賞 東京都美術館(東京)他 /アートビエンナーレ京都`93 京都府立文化博物館(京都)
1994 第37回安井賞展 有楽町アートフォーラム(東京)他/第2回画廊の視点`94 大阪府立現代美術センター(大阪)
現代絵画の断面`94洋画KYOTO展 京都府立文化博物館(京都)
1999 「今、何を喰うのか」小西熙氏と二人展 同時代ギャラリー(京都)

2000 「美工の歩み」展 京都市美術館別館(京都)
2002 「今、何を喰うのかVOL.2」小西熙氏と二人展 ギャラリー恵風(京都)
2003 「洋画の現在」京都府立文化博物館(京都)/「KYOTO-SEOUL6000SECONDS」京町家吉原邸の金箔オブジェ(京都)
2015 「俳句×美術IN篠山プレ展」 篠山市後川(兵庫県)
2016 「俳句×美術IN篠山」 篠山市後川(兵庫県)
2017 「非在の庭 最終章」」 アートスペース虹(京都府)


パブリックコレクション

富山県立近代美術館 東京都現代美術館  埼玉県立近代美術館 京都府立文化博物館 京都市美術館 京都市立銅駝美術工芸高校 他

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